2005~2006_Phil Sci Archive_チェックリスト

過去数十年の素粒子物理学の進展により、観察可能な対象の領域が拡大したことで、構成的経験主義に代表される経験主義は、単純な道具主義よりも深刻な問題をかかえているのではないか。構成的経験主義者は科学の目的を強調するが、素粒子物理学を考慮したときに構成的経験主義は科学的探求に満足のいく動機をあたえられない。

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対象実在論の擁護。カートライトの「もっともらしい原因への推論」を擁護し、対象実在論のミニマルなバージョンこそが科学にとって一貫し、適切で、妥当な科学の認識論であるとする。

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構造実在論について。時空間にかんする物理学上の解釈は、レディマンの考えに反して、構造実在論を支持するものではないと批判。

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構成的経験主義について。この立場における観察可能性という存在論的コミットメントの指針は妥当な基準ではないと批判。理論を受容するときに考慮される存在論的コミットメントの種類は理論種とよばれるものであって、観察によってそれらが正当化されるのは例外的なケースである。

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クワインの提案する自然主義は、形而上学において自然科学を指針とすべきというようなものではなく、存在論にかんしてはカルナップの多元主義に近いものである。そしてクワインのカルナップへの多元主義批判は成功していない。

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存在論的コミットメントの議論を通じて実在論の意味論テーゼは維持不可能であり、対象にかんする実在論は維持できると主張。さらに構造実在論は魅力的ではなく擁護できるものでもないと主張。

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